ドローンを自作する際には、やはり自分だけのこだわりのものを作りたいところです。Amazonなどの通販サイトでは自作キットなども販売されていますが、自分でいちからパーツを集めていくことも自作の楽しみのひとつです。
今回の記事では、ドローンを自作する際に重要になる「フレーム」の選び方について解説します。実際の購入方法についても紹介しますので、チェックしてみてくださいね。
この記事でわかること
1. ドローン自作①フレームの種類
まずはフレームの種類についてご紹介します。
ドローンの運動性能を大きく分ける要素として、「フレームの形」「バッテリーの位置」が挙げられます。
まずはフレームの形についてですが、フレームの形は大きく分けて「Xフレーム」「HXフレーム」があります。
それぞれの特徴をまとめると
Xフレーム:フレームが軽い、バッテリーの位置がフレームの下、組み立てやすさは難しい、空気抵抗は低い、機敏さは遅い
HXフレーム:フレームが重い、バッテリーの位置がフレームの上、組み立てやすさは簡単、空気抵抗は高い、機敏さは速い
となっています。
そのため比較すると、Xフレームのほうが格段にシンプルで軽量です。飛行するドローンにとって、軽量であることはとても有利になる条件です。
またバッテリー位置についてですが、バッテリーの位置を上下どちらにするかでドローンの運動性能が大きく変わってきます。
ドローンはプロペラを境に上下のバランスが取れていて、重量が中心に集まっている方が機敏に動けるという機能を持っています。そのためバッテリーの位置を上に置くと、プロペラの下にあるモーターに対してバランスが取れるようになっており、動きが機敏になるのです。
逆にバッテリーの位置を下に置くと、決して機敏ではありませんがなめらかな動きになります。
「なめらかな動きにしたいから、バッテリーを下に置きたい!」と言う人もいるかもしれません。実はなめらかな動きはフライトコントローラーの設定で調整することができ、うまく調整できればバッテリーの位置を調整する必要はありません。そのため、特に自作に慣れていない方はバッテリーは上に置いた方がよいでしょう。
そして自作するにあたって大切な組み立てやすさについてですが、Xフレームは各パーツを搭載するスペースが限られているため、パーツを配置するのが難しいという難点があります。その点HXフレームは搭載スペースが大きいため、パーツの配置がしやすいのが特徴です。
また、Xフレームはシンプルなので空気抵抗が低いです。HXフレームは大きいので、そのぶん空気抵抗が大きくなります。
2. ドローン自作②フレームの選び方とおすすめフレーム
これらのフレームの特徴を踏まえると、フレームを選ぶ際には上級者は軽くて空気抵抗が少なくなるものの、初心者にとってはやや扱いにくい「Xフレーム」が適切です。
そして初心者は、パーツを配置しやすく初心者にとってバッテリーを破壊しにくい「HXフレーム」が良いでしょう。
また実際に、おすすめの自作用フレームをご紹介します。これから購入しようと検討している方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
・ImpulseRC Alien
トップドローンパイロットが使用しているといわれる「ImpulseRC Alienフレーム」です。市販されている中で最も人気のあるフレームのひとつでもあります。
ImpulseRC Alienが人気の理由として、Xシェイプのフレームがもたらす操作の安定性というのがあげられます。ドローンを制御するフライトコントローラーは、Xシェイプを想定しプログラムされているため、フレームはXに近いほど安定するのです。またフレームは、4~6インチのプロペラに対応したサイズのものが用意されています。
・Lumenier QAV
Lumenierはトップパイロットのスポンサーをしています。フレームサイズは180mm~540mmですが、FPVレースなどに使用されているのは250mm前後が最適とされています。
・ShenDrones
独特なシェイプのフレームで人気を得ているブランド。ちなみに人気フレームは「Krieger」です。軽量ドローンであり、200mm(5インチのプロペラ)、あるいは225mm(6インチのプロペラ)の2種類があります。別の人気フレームとして「Tweaker」(180mmサイズの4インチプロペラ)や「Shrieker」(132mmサイズの3インチのプロペラ)などがあります。
・AstroX
ここ最近設立した、韓国のブランドです。フレームは230mmと210mmの大きさがあります。韓国、シンガポール、アメリカで販売予定であり、今年中にほかの地域にも登場する予定があるなど急速に広がりを見せているフレームだと言えます。日本でも「GoldStones」 が販売代理店となったため、容易に入手できるようになりました。
ここまで紹介した自作用フレームは、ごく一部のみです。他にもさまざまなフレームが続々登場しているため、探してみるのも楽しいでしょう。
フレームを選ぶときは、そのほかの部品も選ばないといけません。部品としてはモーター、アンプ(ESC)、フライトコントローラー、ビデオ送信機、ラジオ受信機、FPVカメラ、ゴーグル・モニター、ラジオコントローラー、プロペラ、バッテリーなど、そろえる部品は数多くあります。これらを吟味しながら選んでいくのも、ドローンを自作する楽しみのひとつです。
3. ドローン自作③フレームの購入方法と価格
ドローンのパーツを購入するには、マルチコプターやラジコン商品を取り扱うお店で購入するのが主な方法となります。
そのほかの方法としては、ネットオークションにより個人間でやりとりする場合もあります。
基本的には実店舗よりもネットで購入するほうがいくぶん割安に手に入れることが可能ですので、まずはネット上からフレームを探してみるとよいでしょう。
気になるドローンのフレームの価格相場ですが、こちらは性能やブランドなどによってピンキリになります。例えば先に紹介した「ShenDrones」であれば25,000円~30,000円程度、「AstroX」に関しては15,000円~20,000円程度と、価格には多少開きがあります。
大まかに見積もって、一般的なフレームを購入する場合には15,000円~30,000円程度で考えておくとよいでしょう。
なおネットオークションなどにもドローンのフレームは数多く出品されていますが、特に自作初心者の方がネットオークションを利用するのはおすすめしません。オークションは個人間売買なので保証等もなく、不具合等があった場合に対応してもらえないようなケースもあるためです。必ず、実店舗やネット上の専門店などで購入するようにしましょう。
4. ドローン自作のためのフレームの選び方まとめ
以上が、ドローンを自作するためのフレームの選び方まとめでした。ひとくちにフレームと言ってもさまざまな形があり、種類も会社によって様々ですよね。また値段もまちまちであるため、購入方法と一緒にしっかり吟味しながら選ぶようにしましょう。
ドローンを自作するとなると結構な労力を使いますし、手間もかかります。しかしそのぶん達成感もありますし、自分で作ったドローンには愛着も湧きますよ。
まだ自作したことがないという方は、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
コメントを残す